プレス金型製作における工程の全体像
プレス金型製作の工程は、金属板を効率的に加工し、大量生産を実現するために大切です。製造業においては、製品の品質や製作コストを左右する中核的な役割を担っています。
プレス金型製作は、大きく以下の4つの工程に分けられます。
- 設計・CAD作業
- CAM・NCプログラム作成
- 切削・研削加工
- 組立・仕上げ・トライ
それぞれの工程の管理を徹底することで、より精度の高いプレス金型製作が可能になります。
ここでは、プレス金型製作の工程を、順を追って見ていきましょう。
プレス金型製作の工程①設計・CAD作業
設計段階では、顧客から提供された製品図面をもとに工程の設計をおこないます。これは、せん断・曲げ・絞りなどのプレス加工をどの順序でおこなうか、何工程で製品を完成させるかを決定する重要なステップです。
次に、CADソフトを使用して金型の構造設計をおこないます。2D-CADや3D-CADを活用し、パンチ、ダイ、ストリッパ、ガイドポストなどの部品配置を決定し、詳細な図面を作成します。
設計段階でのミスは後工程に大きな影響を及ぼすため、慎重な検討が必要です。
プレス金型製作の工程②CAM・NCプログラム作成
CAM(Computer Aided Manufacturing)は、CAD図面を実際の加工機械で使用できるデータに変換するソフトウェアです。このソフトで加工経路や切削条件を自動生成し、効率的な加工計画を立てます。
次に、NCプログラム(数値制御プログラム)を製作します。これは、マシニングセンタやワイヤーカット放電加工機などの工作機械を制御するための指令データです。
プログラムの精度が加工精度に直結するため、経験豊富な技術者による検証も求められます。
和田製作所は、プレス金型製作において、量産を前提としたご依頼に責任を持って対応する会社です。「試作はできても量産が安定しない」「既存の供給先が対応できなくなった」などのお悩みを抱える事業者様は、ぜひ一度当社へご相談ください。
プレス金型製作の工程③切削・研削加工
切削・研削加工は、CAMで製作したNCプログラムに基づいて金型部品を実際に形にする工程です。この段階では、加工の目的に応じて複数の機械と加工方法を使い分けます。
まず、マシニングセンタによる切削加工で、金型ベース(ダイプレート、パンチプレートなど)を削り出し、金型の基本形状を製作します。
複雑な形状や微細な加工が必要な部分には、ワイヤーカット放電加工を用いるのが一般的です。パンチ形状やダイ穴など、通常の切削では困難な箇所を高精度に加工できるのが特徴です。
また、研削加工では金型の摺動面や基準面を仕上げます。この工程では、100分の1ミリ単位の高精度な加工が可能です。
さらに、熱処理や表面処理を施すことで、金型の耐久性と耐摩耗性を高めることも可能です。
プレス金型製作の工程④組立・仕上げ・トライ
加工された部品を正確に位置決めして組み付ける組立の工程では、精度の管理が重要です。
ガイドピンの摺動性、パンチとダイのクリアランス、ストリッパの動作など、細部まで確認しながら作業を進めます。
仕上げ加工では、組立後に微調整が必要な部分を手作業や精密機械で仕上げていきます。パンチ・ダイの刃先や摺動面などを最終調整し、寸法精度を高めていきましょう。
トライアウト(試し打ち)では、実際にプレス機で製品を製作し、寸法精度や外観の品質を確認します。不具合があれば金型を修正し、再度トライをおこないます。
また、将来のメンテナンスを考慮し、分解しやすい構造や交換部品の標準化を意識した組立設計を検討することも大切です。

プレス金型製作の工程で押さえるべき品質管理のポイント
プレス金型の品質は、製品の最終の品質に直結します。そのため、各工程での徹底した品質管理が欠かせません。
品質管理の基本は、おもに寸法精度、クリアランス管理、材料選定、工程間検査の四つの柱で構成されます。
品質不良が発生すると、製品不良、手戻り、納期の遅延、コストの増加といった深刻なリスクを引き起こします。
問題が発生してから対処するのではなく、各工程で予防的な品質管理を徹底することが、高品質な金型製作においては大切です。
設計段階での品質の確保
設計段階では、成形シミュレーションの実施が重要です。
クラック、しわ、スプリングバックなどの不良を事前に予測し、設計に反映することで、後の製作工程でのトラブルを防ぎます。
金型材料の選定も品質を左右する要素です。製品の材質や生産数量に応じた適切な材料選びが、金型の耐久性を決定します。
さらに、設計図面でのクリアランス設定(パンチとダイの隙間)は製品の品質に大きく影響します。一般的には板厚の5〜10%程度が目安とされていますが、加工する材質(軟鋼、ステンレス、アルミなど)や板厚、求められる切断面の品質によって最適な値は変わるため、製品ごとに綿密に調整することが大切です。
加工・組立工程での精度の管理
切削・研削加工段階では、三次元測定機やマイクロメータなどを使用した定期的な寸法測定が必要です。
工程間検査の実施も重要です。各製作工程の完了後に寸法や形状を確認し、次の工程に進む前に不良を発見することで、無駄な加工を防ぎ、コストと時間の損失を最小限に抑えられます。
組立段階では、パンチとダイのクリアランス、ガイドピンの摺動性、ストリッパの平行度など、具体的なチェック項目を設けて確認しましょう。
トライアウト後の製品検査で不良が発見された場合は、金型を修正し再トライをおこない、品質基準を満たすまで調整を続けます。

プレス金型製作の工程を短縮しコスト削減する方法
製造業の競争激化と短納期要求の増加により、プレス金型製作の工程効率化とコスト削減は重要な課題となっています。具体的なコスト削減策としては、以下などが挙げられます。
- 標準部品の活用
ガイドポスト、スプリング、ボルト類などを標準品にすることで、設計・加工時間が短縮され、コストを大幅に削減できます。
- 工程の集約
複数の加工を一台の機械でおこなったり、加工順序を工夫したりすることで納期の短縮が可能です。
- 加工方法の選定
製品の精度の要求に応じて過剰なスペックを避け、適切な方法を選ぶことでコストを抑えます。部品に対する加工方法を減らすと、段取り回数が減り、加工コストを削減することができます。
- 内製化と外注の使い分け
自社の得意分野は内製化し、専門性の高い加工は外注することで効率的な生産体制を構築できます。初期投資とランニングコストのバランスを考慮した判断が大切です。

プレス金型製作は和田製作所にお任せください
和田製作所では、プレス金型製作において設計から加工、組立、トライまでの工程に一貫して対応しており、高品質な仕上がりを実現しています。
当社が大切にしているのは、試作だけでなく量産段階まで見据えたプレス金型製作です。絞り加工のような調整が難しい加工でも、人手に頼らず安定して供給できる体制を目指し、多くの案件で順送金型を採用しています。
量産時の品質や納期で課題を抱えているお客様からのご相談にも対応してきた実績が多数ございます。プレス金型製作や量産に関するお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。
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